猫の遺骨リングに刻んだ6月29日。ぷりんちゃんと暮らした3年間
Luci Amore 制作担当・赤石
2026年4月2日のInstagram投稿をもとに再構成しています。
大切な子、ぷりんちゃん。一緒にいられたのは3年だけでしたが、大事な大事な家族でした。
13歳のぷりんちゃんを迎えて
ぷりんちゃんは、もともと知人のお宅で暮らしていたスコティッシュフォールドの女の子です。知人が病気で入退院を繰り返すなか、里親を探していたため私の家にやってきました。当時13歳でした。
家には11歳の先住猫の女の子がいました。急に環境が変わった戸惑いからか、ぷりんちゃんはソファーの下に隠れてばかりいました。お互いを認め合うのにも時間がかかり、私はソファーの下のぷりんちゃんを眺めて過ごす日々が続きました。
少しずつ距離が縮まり、家の中を自由に歩き回るようになるまで約1か月。慣れてくると甘え上手で気分屋さんな一面を見せ、体重が倍もある先住猫にも果敢に向かっていきました。
寝るときは人間と同じベッドに入り、天気のいい日は必ず窓際で日向ぼっこをする。強くてまっすぐで、とても可愛い子でした。
ぷりんちゃんを見送った日
毎日元気に、自由に過ごしていましたが、だんだんとトイレの粗相が増えて頭を抱えるようになり、少しずつ食欲も衰えていきました。見た目にも痩せたと感じるほどでした。
病院に連れて行こうかと話していた矢先のある日、朝起きると急激に老け込んだようなぷりんちゃんの姿がありました。玉手箱を開けたような突然の姿に動揺しました。昨日までとはまるで違う様子に、ああ、いよいよか、そうか、お別れなんだと思いました。もう何も口にできず、食べられませんでした。
その晩は寄り添って寝ることにしました。なかなか眠れず、ずっと小さな呼吸を聞いていました。最後に時計を見たのは深夜3時。いつの間にか眠ってしまい、朝6時に目が覚めると、ぷりんちゃんは息をしていませんでした。たった3時間の間に、静かに旅立っていきました。
普段はお互いにあまり関わっていないように見えた先住猫が、眠ったように動かないぷりんちゃんを覗き込みました。小さく鳴いて、くるくると周りを歩き回る姿を見て、人には分からない絆があるものだなと、泣きながら少し笑いました。
もう夏だねと呟いていた6月29日。ぷりんちゃんは16歳になったばかりでした。
火葬を済ませ、小さな壺の中に納まったぷりんちゃん。 もっとできたことはあったかな。 どうせなら豪勢なご飯をあげたらよかったかな。 食べたいと鳴いた食べ物を、こっそり食べさせてあげたらよかった。 失敗続きのトイレにいらつかなければよかった。 もっとしっかり目を見てお話しすればよかったな。 3年で、たくさんの後悔とたくさんの幸せがありました。
自分のために作った遺骨リング
学友が始めたLuci Amore。制作に参加することを決めてから、初めて自分のための遺灰リングを作りました。6月の石、ムーンストーンでぷりんちゃんの遺灰を留め、旅立った日を刻印しました。
大好きなおやつを食べてキラキラした目。怒られてこちらを見る表情。暖かい日差しを浴びてウトウトする姿。スヤスヤ眠る寝顔。全部全部を抱きしめるように。
個人的な想いですが、ジュエリーに関わる仕事の上で、刻印は特別なものだと思っています。人生において大切な名前や日付、言葉。他の人に見えなくても、深く深くそこに刻まれている。本当の価値や意味がそこにある気がするのです。
失った場所を埋めることはできないけれど、ふと手元を見たときに温かい体温を思い出せるような、そんなジュエリーを届けるため、日々、想いを込めて制作しています。
誰かの居場所になりますように。
Luci Amore 制作担当・赤石
石や刻印を含む仕様は、ルチアモーレのペット遺骨リングでご紹介しています。